はいどうも!
今回の記事は、Youtubeの規制強化についてです。
今回の規制の対象は子ども向けコンテンツ。
対象の動画ではパーソナライズド広告やコメントなどの機能が利用不可になるという、動画投稿者や配信者(以下クリエイター)にとってはかなり深刻な問題となるでしょう。
そこで今回は、子ども向けコンテンツの規制強化について詳しくまとめていきたいと思います。
また、その規制によるゲーム実況に起こりうる影響についても詳しく考えていきたいと思います。
ボリュームが多くなっていますが、スラスラ読めると思いますので、少々お付き合い下さい。
それではレッツゴー↓
規制の内容
2020年1月6日より、クリエイターは自分の動画が子ども向けかどうかを申告する義務が課せられました。
全てのクリエイターが、コンテンツが子ども向けに制作したものであるかどうかを YouTube Studio で申告することが義務付けられます。
日本版Youtube公式ブログ
実際にYoutube Studioを確認してみるとコンテンツが子ども向けかどうかを設定するように促されました。
上記の設定で「すべての動画について視聴者の設定を確認します」に選択しておけば、以下の画像のように各動画に対して子ども向けかどうかを設定することができます。
ここで、「自己申告だったら自分に有利なように回答しても良いんじゃないか」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、Youtube側でも機械学習を用いて子ども向けコンテンツかどうかを判断するとのことです。
YouTube では、例えば、子ども向けのキャラクターやおもちゃ、ゲームなどを重要な要素として取り扱う、幼い視聴者を明らかに対象とするコンテンツを識別するために、機械学習を利用します。
日本版Youtube公式ブログ
ここで、子ども向けコンテンツであると申告・判断された動画にはいくつかの規制がかかることになります。
しかし機械学習ですので間違いが起こりうる可能性もあるでしょう。
納得できない場合は問い合わせてみると良いでしょう。
子ども向けコンテンツの基準とは
さて、ここで課題になってくるのが、「申告する際に自分の動画が子ども向けかどうか分からない」ということです。
子ども向けコンテンツの基準としてYoutube公式ブログにて以下の内容が書かれています。
さまざまな要素を考慮し、子どもを対象としている場合に、その動画は子ども向けコンテンツに該当することになります。判断基準となる要素には、動画の主題、子どもの登場人物やテーマ、おもちゃ、ゲームに焦点を当てているかどうかなどが含まれます。
日本版Youtube公式ブログ
補足ですが、ここで言う子どもとは13歳未満の子どもを指しています。
この基準だと少し判断に困ってしまいますね。
ましてや子ども向けコンテンツには規制がかかってしまうとなると、クリエイターはどうしても、良いようにとらえてしまいます。
ただこの基準から分かるのは、
子ども向けアニメ
子どもが主となっている動画
などは子ども向けコンテンツとして判断すべきだと考えられます。
基準があいまいでどうしても判断がつかない場合は自分の動画の視聴者層や過去の事例から判断するのが吉かもしれません。
では、子ども向けコンテンツである場合、一体どのような規制が課されるのでしょうか。
子ども向けコンテンツに対する規制
子ども向けコンテンツには以下の規制が課されることになります。
①パーソナライズド広告の停止
②コメントの不可
③ライブチャットの不可
④通知機能の不可
⑤ストーリーや再生リストへの保存不可
かなり重たい規制ですね。
特にパーソナライズド広告は直接収益につながりますので、クリエイターにとってはかなり深刻な規制になります。
ちなみにパーソナライズド広告とは、視聴者の過去の検索機能などからその視聴者にとってより有益な広告を表示することです。
経験されたことがあるかもしれませんが、例えば旅行のことについて調べた後、旅行の広告が頻繁出てくるようになったりすることです。
「だったらパーソナライズド広告じゃなければ子ども向けコンテンツでも広告は載せられるのか」という疑問が出てくるかと思います。
筆者も色々調べてみたのですが、残念ながら子ども向けコンテンツの動画にパーソナライズされていない広告を掲載できるかどうかは不明でした。
ちなみに子ども向けと判断された動画を見回ってみたのでその一つを紹介したいと思います。
上記のように、動画再生中の広告は無し、画面上とサイドに広告が表示されているという感じでした。(※すべての動画が上記と同じであるわけではありません)
ですので、全ての広告が掲載不可になるわけではないようです。
規制の目的
規制の目的が分かれば、コンテンツが子ども向けかどうかの判断基準にもつながると思ったので調べてみました。
ちなみにですが目的自体は筆者の予想になりますので、ご了承ください
それではいったいなぜ、規制が強化されるようになったのでしょうか。
それはYoutubeが違法に子どもの情報を取得していることが指摘されたためです。
もう少し詳しく述べると
Youtubeが親の許可なく子どもの情報を違法に集め、子どものオンラインプライバシー保護規約(Children’s Online Privacy Protection Act Rule)に違反していたことが発覚し、合計1億7000万ドル(約180億円)の罰金が科せられてしまいました。
そのため、Youtubeは上記に対する対策を立てなければなりませんでした。
それが今回の子ども向けコンテンツの規制強化につながったという訳です。
つまり今回の規制の目的は
「13歳未満の子どもから情報を違法に取得していたことが発覚したので、13歳未満の視聴者からの情報を得られないようにする」
ということが考えられます。
だからこそ、子ども向けコンテンツには先ほど述べたようなコメント不可・パーソナライズド広告の掲載不可などという規制が課されることになったのでしょう。
ゲーム実況は子ども向けコンテンツなのか
ここまで、子ども向けコンテンツになりうる基準などについてお話ししてきました。
筆者自身Twitchでゲーム実況をしている立場ですが、どうしてもゲーム実況に対する影響は気になってしまいます。
ここまで色々調べた結果、ゲーム実況が子ども向けコンテンツかどうかと聞かれると
「ほとんどの場合は子ども向けコンテンツにはならない。ただし登場人物が子ども、ゲームが13歳未満の子どもが対象、視聴者層が13歳未満が多いなどの理由によって子ども向けコンテンツになりうる」
というのが筆者の回答です。
ペナルティ
コンテンツが子ども向けかどうかを適切に申告しなかった場合は、ペナルティが発生するようです。以下がその内容です。
Q: 視聴者設定を正確に行わないと、FTC から罰金が科せられるのですか?
Youtubeヘルプ
規定では、1 回の違反につき最大で 42,530 ドルの民事制裁金が科せられる可能性がありますが、FTC は、企業の財務状況、罰金が事業を継続する能力に与えうる影響など、多くの要因を考慮して適正な金額を決定します。
なんと最大で約450万円の罰金が科せられてしまうようです。
あくまで最大ではありますが、ペナルティがあることには変わりありません。
子ども向けコンテンツであることが明らかである場合は、素直に申告するべきでしょう。
最後に
いかがだったでしょうか。
自分のチャンネルや動画が子ども向けかどうかという判断にも少し困ってしまうのが現状ですが、今後そのあたりに関する改善はされていくと思います。
自分のチャンネルや動画が子ども向けコンテンツだと判断されると、クリエイターの収益が下がってしまいますので、かなり深刻な問題であると思います。
やはりコンテンツは大きくなるとともに規制も厳しくなるというのは避けられない道なのでしょうか…
かくいう筆者もゲーム実況者の端くれですので、そのあたりには気を付けていこうと思います。
今回書いた記事が皆様の参考になれば幸いです。
それでは長くなりましたが、ここまで読んでいただいてありがとうございました!